ysanolog http://ysano.ysnet.org Mon, 05 Oct 2009 11:37:00 +0000 http://wordpress.org/?v=2.9.2 ja hourly 1 ソフトウェア開発は犯罪になりうるか(Winny事件二審判決はどうなるか) http://ysano.ysnet.org/archives/420 http://ysano.ysnet.org/archives/420#comments Sat, 03 Oct 2009 07:17:31 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=420 曖昧なルールが、人を萎縮させ、産業を停滞させる。

2002年以降、社会的インパクトを与えつづけてきたWinny。 開発者の金子勇氏は第一審で罰金150万円の有罪となったが、検察側、弁護側共に控訴。 今年1月から第2審が行われ7月に結審した。 そしていよいよ10月8日、大阪高裁にて判決となる。

第一審判決では

  • Winnyというソフトウェア自体の違法性→検察側の主張を却下
  • 開発者の意志→違法性を容認しながら開発継続していたので違法有罪

という内容だった。

この判決では、ソフトウェア開発がどのようなケースで違法となるのかが明確になっておらず、 こうしたコンテンツを扱うソフトウェア開発者にとって、相当の萎縮効果がある。

この問題を考えるに当たって、米国のDMCA法と比較してみるといいかもしれない。
DMCA法とは、基本的には著作権産業側に有利な法律である。 しかしそこでは、ユーザーの著作権侵害行為を発見した場合、運営側がそれを削除することで免責されることになっている。 つまり、ユーザの著作権侵害行為の存在を前提としながらも、サービス提供側に一定の規範を求めることで、そのバランスを取りながら、産業の発展を促す仕組みとなっている。

このルール自体の是非は別としても、著作権侵害行為と運営側の責任の線引きは明確だ。 こうしたルールがあったからこそ、Youtubeなどを初めとしたコンテンツ配信産業の発展があったといえる。 ルールが明確でなければ、思い切ったイノベーションは見込めない。

今回の判決では、ソフトウェア開発がどのような条件で違法となるのか、明確な線引きが可能となることを期待したい。

なお、判決当日の10月8日、大阪弁護士会にて金子さん支援者向けの報告会を行うので、興味のある方は[info{at}lse.or.jp]までご連絡を。LSE非会員でも当日入会でどうぞ。

参考

BizPlus:コラム:「BPnet おすすめコラム」ニュース解説 Winny裁判の控訴審が判決へ

DMCAとは 【デジタルミレニアム著作権法】 (Digital Millennium Copyright Act) – 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典

LSE – NPO法人ソフトウェア技術者連盟 – FrontPage

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http://ysano.ysnet.org/archives/420/feed 11
Amazon Machine Tagsにした http://ysano.ysnet.org/archives/383 http://ysano.ysnet.org/archives/383#comments Sun, 23 Aug 2009 05:15:28 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=383 WordPress › Amazon Machine Tags « WordPress Plugins.

Amazon Web ServiceのAccessKey等が必須になったため、従来のPluginが使えなくなったため、導入。

ロードバランサーなり、NATなりの環境で使っていて、lookupしてPrivateIPが帰ってくるような場合、エラーが出る。

Your server is located in a private IP address space. Amazon Web Services cannot fetch the file that is required to validate the access key.

余計なお世話である。

ソースの$bIsLocalをfalseにして対処。

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http://ysano.ysnet.org/archives/383/feed 49
法人決算、確定申告を自分でするには http://ysano.ysnet.org/archives/218 http://ysano.ysnet.org/archives/218#comments Sat, 01 Aug 2009 14:49:13 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=218 個人事業主から法人にしたばかりのひと向けの経理メモ。

自分はどうしても1度は一通りやってみたいタイプの人間なので、1年目は全部自分で決算から申告まで済ませました。その際に役に立った本と読み方などをまとめます。

必要な情報はだいたい以下のように分けられると思います。

  • 基礎知識
  • 実務手順(日常〜決算)
  • 申告書作成手順
  • 経理ソフト
  • その他補足

基礎知識

この本は10章立てになっていて、図解でわかりやすいです。

最初は『1章:法人税入門』、『2章税額経産と申告』の2章分にまず目を通せばいいとおもいます。残りの章は個別の経理処理上のポイントになるので、必要な時に調べる感じで使うとよいと思います。

個人事業の延長で法人になったような規模の場合、特殊支配同族会社に認定されるかどうかが分かれ目になると思います。あとは接待が多い人は、その処理方法なんかも知っておいた方がよいと思います。

日常の実務手順


法人税と経理処理のしくみがわかる本

高下 淳子. 日本実業出版社 2006, 単行本(ソフトカバー), 286ページ, ¥ 1,890

4.0

これは経理担当者の日常業務の指針になりそうな本で、非常に良い本だと思います。

この本のポイントは、『日常の経理処理』、『月次経理処理』、『年次決算作業』、『税額計算(申告書)』と、それぞれのシチュエーションで実務手順がまとめられているところです。なんか前述の本が辞書なら、こっちは教科書っぽい感じです。

ポイントになるのは、損益計算書と申告書、申告書と各種別表との関係を理解できるかということです。一応、この本の知識と、実際の別表の注意書きをみていけば、申告書作成までできましたが、多少頭を悩ませたところではあります。(私の場合、決算処理は理解と作業あわせて1日だったのに対して、理解に2日、記述に1日かかってしまった)


法人税申告書の書き方がわかる本

小谷 羊太. 日本実業出版社 2008, 単行本(ソフトカバー), 256ページ, ¥ 2,100

4.0

そこで、同じシリーズで、申告書作成に絞った本。これ手元に置いておけば、2日損しなかったのになぁ、と思った、良書です。というか、他に替えがない感じの本だと思います。

経理ソフト


弥生会計 08 スタンダード

弥生 2007, CD-ROM, ¥ 42,000

4.0

本じゃないのですけど、やはり会計ソフトは重要だと思います。日常的に使うものなのと、多少知識が曖昧でも仕分けが出きるので最初からまともなのを購入したほうが結果的にお得です。それになんかみんな使ってるし。

とかいいつつ、実は私は『弥生』ではなくて『JDL出納帳』というやつを使っているのですが、6万くらいするのでちょっと高いかもです。基本的にソフト選び方としては、将来的に頼むであろう会計事務所と同じシリーズに合わせるのが理想だと思います。そうしておくと、操作方法がわからない場合話をあわせやすいのと、データ交換機能があったりするので便利です。私の場合、以前出入りしていた会計事務所がJDLだったので合わせました。別に処理依頼してるわけじゃないんだけど、会計士が選ぶんだから間違いないかな、という理由で。

売掛・請求処理などが煩雑にある業務の場合など、それらしい帳票フォーマットで出力できる点でもかなり便利だと思います。決算書とかの資料も印刷できますしね。

勘定科目と仕訳

人によっては必須になるかもしれない本です。私は個人事業の際にある程度覚えてしまったのであまり使いませんでしたが、仕訳そのものが良くわからないといった場合には力を発揮すると思います、辞書的な意味で。

決算書の作り方


日本一わかりやすい!「ザ・決算書ドリル」

はれまき じゅん. イーハトーヴフロンティア 2007, 単行本, 200ページ, ¥ 1,470

4.5

これは決算書を綺麗に見せる方法ですね。別に申告できればいいや、という人にはいらないけど、そんな人はいないはず。

決算書にはいくつかのチェックすべき数字というのがあって、それによって将来の業務拡張時の資金調達に影響が出ます。数字をどう計上するかというのは幅がでてくるものなのですが、その辺をどう調整するかを考える必要はあるでしょう。

裁量に左右される数字はたくさんあります。

節税方法

節税は基本的に以下の方法があります。

  • 利用できる控除を意識しておく
    • 小規模の法人に有利なものが結構あります
    • 少額償却
    • 消費税免税事業者
    • 特殊支配同族会社に該当しないための施策
    • 利子、配当益は税金とられた後の額なので、控除対象であることを忘れない
  • 費用計上を漏れなく行う
    • 登記の際にかかった費用
    • 事務所費用
    • 自宅の役員社宅化、または、個人と法人との間で賃貸契約を結ぶことで、家賃の一部を費用化

まとめ

いろいろめんどくさいですが、1度やると仕組みが体感できるので、本業に支障が出ない程度に時間を取ると、結構良い勉強になると思います。

でも最終的には税理士とかに頼むのが楽なんで、1度やって理解したらあとは誰かに任せるのが得策です。とくに経営面の相談も受けられるのが大きいんじゃないかと思います。

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Make: Tokyo Meeting 03にいってきた http://ysano.ysnet.org/archives/366 http://ysano.ysnet.org/archives/366#comments Tue, 26 May 2009 01:21:16 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=366 MAKE: Japan : Make: Tokyo Meeting 03.

たまには外出しなければと思い、2日間のうち1日目だけみてきた。

アート寄りなモノと、組込み技術寄りなモノが混ざってる感じなんだが、両者共にボンクラ感がただよってるところが好印象だった。(それに引き換え、未だに紙媒体のデザインはひっかかる。10年以上前のMegademoに取り付いていた連中とかWiredJapan紙的な、いかんともし難い感じ。そんなんじゃねえんだよ!と言いたくなるような。)

とりあえず、組込み系のボードの類に興味を持った。

Armadillo

これにAndroidいれてたのみた。ドコモからAndroid携帯でるみたいなので替えたい気もしてきた、まだMovaなので。

ヤマモト・ツール・ワークス オンラインストア ALIX.2D3 (256MB / 3LAN / USB)

EMobileと組み合わせて持ち運びできるアクセスポイントにしてた。普通にルータにするだけでもいいかも。

Arduino – HomePage

流行ってるっぽい。寝ぼけて、どっかのBlogから飛んだAmazonでぽちってて、なんか手元にある。

あとなんかプレゼンもいくつかみたけど、ニコ生のコメントを拾って電光掲示板に表示してみたり、ゲーム操作してみたり、なかなかおもしろかったよ。

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http://ysano.ysnet.org/archives/366/feed 7
google sync with W-ZERO3[es] http://ysano.ysnet.org/archives/359 http://ysano.ysnet.org/archives/359#comments Wed, 13 May 2009 15:08:25 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=359 これまでメインでWillcomのnineというW-SIM対応の端末を使っていたんだが、先日仙台にてポケットに入れたまま暴れ回っていたところ、くの字に折れ曲がってしまったのであった。

その後だましだまし数日つかっていたのだが、そろそろ次のSIMジャケット端末を探さなければとおもい、とりあえず元同居人に訊ねるとビンゴ。W-ZERO3[es]が余っているというので、早速前居に繰り出し譲り受ける。

連絡先データをSIMにコピーし、それを差しかえて、サインアップするだけでもう実用的に使える。当たり前だけど。

OSはWindowsMobile5.0が載ってるので、nineとは大違いの重装備。数年前流行っていたと思うので、ガジェット好きにとっては今更なんだろうけど、俺はしばらく遊ぶぞ。強いて言えばiPhoneじゃないところが気に入っている。

で、本題。

Google Mobile – Sync

要するに、ActiveSyncを使用して、GoogleカレンダーとGmailの連絡先との同期が取れるようになっている。

現状まだベータの位置づけで、連絡先についてはふりがな関係などで問題があるようだが、カレンダー同期には使えると思う。

設定の注意点としては、ActiveSyncの設定において、ドメインは空欄のままでいいような説明があるのだが、それだとなぜかうまく登録できない。ここは適当に「google」とかいうドメインを入力するとうまくいくようだ。

Googleカレンダーにスケジュールいれたのを手軽に参照できる。ただそれだけなんだが、結構便利かもしれない。いままでのようにA5ノート開くのに比べたらね。

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http://ysano.ysnet.org/archives/359/feed 0
mod_security2のoutbound系チェックは重い http://ysano.ysnet.org/archives/352 http://ysano.ysnet.org/archives/352#comments Sun, 12 Apr 2009 09:59:46 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=352 チューニング続き。

mod_security2をがちがちにして導入していたので、ルールを見直してみた。

RESPONSE_BODYでgrepしていろいろ外したところ、7[req/sec]から15[req/sec]になった。

ApacheもWorkerじゃなくてPreforkだけど特に困っていないし、たいしてアクセスもないので、もうこれ以上いじる気はしないな。

あと、エラー画面にmod_unique_idの環境変数を表示するようにした

Error Unique ID: <!--#echo var="UNIQUE_ID" -->

をエラーテンプレートに追加しただけだけだが。

そしてこの文面を書いている今まさに、SSI injectionが検出されてしまった。きつすぎる。

]]> http://ysano.ysnet.org/archives/352/feed 1 eaccelerator, wp-cache http://ysano.ysnet.org/archives/344 http://ysano.ysnet.org/archives/344#comments Wed, 08 Apr 2009 06:06:01 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=344 WordPressがやたらと重かったので、eacceleratorとwp-cacheを導入した。

秒間0.3リクエスト!!から6リクエストになった。

まだまだ遅い。

ついでにテーマも変えた。

チューニングついでに気がついたんだけど、procfsは手作業でマウントしなきゃならないのか。まえからそうだっけ。

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http://ysano.ysnet.org/archives/344/feed 0
ナードコア周辺言説についてひとこと言っておくか http://ysano.ysnet.org/archives/317 http://ysano.ysnet.org/archives/317#comments Sat, 14 Feb 2009 21:55:17 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=317 今更興味がある人は少ないと思うけど、新年会でひさびさに昔の話題になって、その際いろいろ思い出したので書く。情報源は自分とその周辺なのだけど、具体的にはXROGERの流れと、比較的交流のあったSHARPNELの流れ、あとは当時からナードコア周辺に出入りしていたコアなファンたちからの情報などが元なので、細かい事実関係は間違ってるかもしれない。ただまあ、渦中にいた者としての一感覚として受け止めてもらえば幸い。

ナードコアとは (ナードコアとは) – ニコニコ大百科

で、まあ、このニコニコ大百科の記述で辞書的にはあってるとは思うのだけど、もう少々補足すべきことはありそうだとも感じる。

私が考えるところ、現在大百科の定義にあるような「ナード(A&G、いわゆるアニメ、ゲーム的なもの)+ハードコア」というとらえ方は、どちらかというと結果的にそれらが印象に残り、引き継がれていったというだけで、そのスタート時の本質は別のところにあったように思う。

その辺を少し補足することで、その意味が少しクリアになるかもしれない、特に若い人にとっては。

肥大化した内輪(ないしは個人)ウケ=ナードコア

結論から言ってしまえば、ニコニコ的なムーブメントの発生形態は、ナードコア音楽の発生形態とほぼ同じ構造をしている。要するに、個人的自慰行為なり内輪ウケがスタートラインで、その内輪っぽさが拡大していく楽しさというのがその大元にあるわけだ。

ナードコアは当時、オタク的なマインドを楽曲にして発信していくと説明されていた気がする。オタク的とは、アニメ、ゲーム、特撮などのみを指すわけではなく、お笑いや、CM、懐メロ、地方のキャラクタなども含まれていた。言ってしまえば、マジョリティを獲得していない個人的視点で偏りのある愛情表現を行っていることと言い換えられる。

現在、ニコニコなどにMADと呼ばれる動画群が山のようにあるが、それらは昔からその界隈で、MADビデオというかたちで流通してきたものからきているのはよく言及される。また、それと同時に、MADテープという音声のみのコラージュ作品が存在していた。ナードコアはテープからいち早くCD-Rに移行した人たちという見方もできるかもしれない。

しかしそれだけでは全く説明し切れない、単なる音質向上以上の変化があったことは間違いない。

ナードコアを支えた状況

しかし上記の肥大化した内輪ウケという特徴だけでは、まだピンとこないだろう。いまでもそうした表現を行う人はいる、というかむしろニコニコなんかでは誰もがやっているし、これだけでは今と何が違うのかよく見えてこないと思う。

おそらく、ナードコアを支えた状況として重要なのは、音楽制作と頒布に関するモノの、コモディティ化の過渡期であったこと、これにつきる。

まず、流通においてCD-Rが用いられるようになった点はかなり大きい。

当時はCD-Rの2倍速ドライブが16万程度などとまだ高価で、メディアも1000円前後だったと記憶している。しかしこれに魅力を感じた者たちが、積極的にこれを用い、ほぼ同時期にいくつかのグループが、コミックマーケットやM3などで頒布を開始していた。

音楽機材はまだDAW夜明け前であったため、MODまたはハードウェアサンプラーが活躍していた時代であった。しかし、実機のTR-909やTB-303などにしてもプレミアがまだ低めだったため、大学生くらいであればなんとか入手可能であった。

また、ネット環境についても考えておくことが必要だろう。

当時、草の根BBSというかたちで、内輪的なあつまりはあったものの、インターネットについては、一部の理系大学の研究室などで線が引かれた程度の状況で、そうそう簡単にはインターネットに接続できなかった時代だ。プロバイダも実質2択とかの状況。

実際、発足当時のファン層を振り返ってみると、大学生や、研究者だったり、専門学校のネット管理者だったり、いろいろインフラ的に恵まれた状況にいる者たちだった気もする。また、UNIXユーザ率も必然的に高かったのも特徴的であった。1 制作者側になると、それに加えてx68も含まれてくるが。

また、コミュニティのスタートは草の根BBSではあったものの、その肥大化の舞台は主にMLや、ネットニュース(という公開MLっぽいもの)が中心であった。素人の内輪ウケから、本家作者からメールがくるような雰囲気は今では考えにくいが、当時は世界がまだ狭く、技術者としての信用ベースがあったせいもあってか、連絡を取り合ったりもできる雰囲気があったようだ。

だいたい当時のネットのイメージとしては、Webといったら当時は研究者が家族旅行の写真を貼っただけのページや、せいぜい大学の簡素なトップページがあるようなしょぼい状況であり、草の根BBSからの出張所という位置づけて掲示板が運用されていたりとか、毎日更新する日記ページなどは片手で数えられる程度しか発見できなかった時代であり、みんな牧歌的で、ただただそういった邂逅や拡大が楽しかった時代だった。

ある意味、時代の特異点としての現象だったともいえるのかもしれない。 その異常さは、このへんのランキング記録から垣間見られる2。AphexTwin抜いてるる畏れ多さ。

以上は発足直後の状況。そしてまもなくネットの接続性は向上し、Nifty系の人たちにまで話題は広がり、雑誌に取り上げられ、エロ本にメイドブームを予見するコラムをオーナーが執筆したりしていた。

自らが萌え死ぬ様を高みから嘲笑う

ここらで少し、狭義での定義、特に萌えについて補足しておきたい。

草の根BBS内部による内輪ウケは、インターネットという黒船によって、より多くの反応を呼ぶこととなった。しかし、当然ながら単に人気のあるオタク的作品というだけなら、それまでにも存在していた。

ではそれらの作品群と何が違っていたのか。

それは、彼らが、オタク自身による感情の暴発という形で、自虐的表現を試みた点であろう。

通常、こうした同好者の集まりでは、作品に対する賛同そのものを良しとするものが人気を博するのが中心となっていた。つまり、本家作品をアレンジなどの形でなぞらえるようなMIDI作品があふれかえっていた時代である。

こうしたナードコア的な「萌え」の反復と、歪んだキックによる破壊衝動といった表現は当時は存在しなかったものだった。

さらに多少補足すると、これら以外の内輪ウケの形態をした楽曲も、特に初期は多少存在していたし、テクノですらないアコースティックグループも中には存在していたことも忘れてはならない。ただ、相対的に訴えるものがあまりに少なかったということだろう 3

ボンクラ共のクラブ進出

ナードコアの多くは、ハードコアとの融合を経て、クラブにてダンスツールとして機能するクオリティを持っていた点も特徴的だ。当時オタクがクラブというのはなかなか考えにくく4、初期の頃は、今はなき秋葉原駅前のバスケットコートの脇とかにラジカセを持ち込んで騒いでみたり、千葉県の突堤で機材を一晩でだめにしたり、LoftPlusOneをクラブ状態にしてみたり。その後はナードコア全体としてはクラブ進出が本格化するんだけど、個人的には公園を借りたりするのが中心であった。

あと、ナードコアブームよりもはるか前に、佐藤大らがTGNGというイベントを行っていたのもあるが、ボンクラ指向ではなかったのと、その流れがアングラから商業路線にシフトしていったため外して考えたほうがいいだろう。5

ただ、ナードコアは、いわゆる商業路線にシフトした方面の曰く「ベッドルームから世界へ」というのを完全に実践してしまっていた。そもそも格好良かったはずの安価な機材とネットによる音楽の未来を、早くからそのあたりに貪欲だったボンクラたちが奪ってしまった形になったわけだ 。現在のナードコアに対する蔑称としての機能は、このあたりも由来の一部ではないかと思われる 。

ナードコアの衰退と社会への同化

このように、外側からみると、彼らのオタク的な感情に対するメタ視点やインターネット環境の先進的利用、CD-R機器や音楽機材への投資などは評価してもよいはずなのだが、それらの同時発生したグループそのものは、結局内輪からスタートしたものに過ぎなかった。

そのため、当時の2chの様子を見る限り、いわゆる内輪と内輪のたたき合いで界隈が疲弊していったように見受けられる。テクノ板なのになんかここだけ同人板みたいだな、的な。ただまあ、モノ作る側と言うよりも、イベント運営にまつわる派閥問題だったような気もするなぁ。

あとはまあ、本来、こうしたムーブメントをペンで牽引していくべき者が、その時期やんごとなき事情で半ば不在であったことも不幸な点であったかもしれない 。6

そんな歴史のうえに立っているから、当時の当事者は誰もがこの単語がめんどくさいことを巻き起こすものだと、慎重な姿勢をとる雰囲気があり(?)、そんなんだから語る人が出てこないのだと思うので、不正確ながらもこうして書いているわけだが。

また、いまでこそCGMなどが言われるようになりつつあるわけだが、ナードコアブーム当時も似たような考え方はあった。しかしながら、いくつかのネタ元の本家レコード会社とは、担当者レベルでの交流は行われていたらしいが、大人の事情でやっぱり前に進まなかったという噂もちらほら。

ただし、人材的には、高度な技能を身につけた者が、業界に入り込んで何らかの仕事をするようになったりと、当事者レベルでの変化も起き、今に至ってはいる。なんだかんだ言って、今の多くのアニメやゲームファンは、彼らの耳や手のかかった仕事を、無意識に享受している可能性が高い。

要するに、衰退と同時に、クラブミュージックとA&G的なもののジャンルとしての融合、またより一般的な音作りについては、人材の異動も含め、より一般化していったと考えてよいだろう。ある意味、特筆すべきほどのモノではなくなっているということだ。

まあだいたいこんな感じで、当事者レベルとしては、ナードコアという単語は慎重に用いるべき単語としてスタートし 、機材や伝達手段のコモディティ化と同時にとっくに過去のものとなっているわけだ。

で、おそらくJ-Coreという単語は、時代に合わせたナードコアの再ラベリングの性質もあって、特に内輪感やネガティブファクターの払拭と、一部世代交代の意味合いを強める効果として機能しているんじゃないだろうか。自分は長らく距離を置いてきているので語れるほどのことは知らないけど、SHARPNELが冬の時代もめげずにがんばってたことくらいはわかる。

ついでに宣伝しておくか

えーと、はんだやレイブというのを仙台でやっています。次回は5月のGW中だと思われる。上記の通り、シーンはどうあれ、ナードコアはただの時代の特異点だし、J-Core的な曲もすでにやり尽くし感があるし、わざわざそういうのを冠する必要はあまりないと考えているので、そのへん全くこだわってません。あくまで結果論としてそうなる人もいますが、そうならない人の方が多めです。卑怯レベルの自作楽器とか、機材マニア的な人とか、そういう強烈なのがでてくるあたり、やってる側は初期ナードコアと通ずる部分はあるかもしれない。

あと、今時のボンクラ共は、秋葉など滅多にいきません。通販で十分です。リアルというか、肉体的には、安くて腹一杯になるめしやが憩いの場の象徴だと思います。みんな少しは精神と肉体が同じものであることを意識した方がいい気がするよ。ネタでつながるのもいいけど、肉体に同じ食料と同じビートを叩き込んでいく原始的一体感ってあると思うので。

まあ、一見さん歓迎なので、旅行がてら遊びに来るといいと思います。

内輪のようで普遍的、突き放すようでいながらも優しく包み込む、そんな雰囲気です。絶句すら包摂する世界ですので、表現者の方も腕試しや実験にどうぞ。今のところ動画配信はしない方針でいます。

あと、当方は斡旋業は一切してませんのであしからず。だからこそ、よい雰囲気の空間になってるんだろうと思うけどね。

あとはまあ、仕事抜きで楽しめる、いつでも帰ってこれる場所があるのは重要。だからこれからも維持していこうと思うわけだ。

  1. 内輪で申し訳ないが、XROGERというレーベル名も、HP-UXなどに付属していたスクリーンセーバの名称からオーナーがつけたそうだ
  2. Techno-Heads MLとは、おそらく当時唯一のTechno好きのためのネット上における情報源。
  3. ハードコア作らない人もいたね。俺とか。
  4. ただ、コスプレダンパはあったような気がするが、コミットしてないのでよくわからない。なんかアリモノの曲でパラパラしてるイメージしかない。
  5. ちなみにこれは攻殻とかRezとかに続いていく路線のこと。この路線分岐はミニコミ誌Delicの終了号の物別れっぷりが象徴的だったと記憶している。
  6. 最近またユリイカかなんかで触れてると聞いた。見てないけど。
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http://ysano.ysnet.org/archives/317/feed 0
XFSに関するトラブル対処 http://ysano.ysnet.org/archives/309 http://ysano.ysnet.org/archives/309#comments Wed, 04 Feb 2009 09:26:05 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=309 SATAのUSB変換ケーブルとかで指したり抜いたりしてたら、トラブル。

マウントしようとすると、

XFS: Filesystem sdc6 has duplicate UUID - can't mount

とかでる。この場合は、uuidを見ないでマウントすればとりあえずよい。

$ sudo mount -o nouuid /dev/sdc6 /mnt

これで問題なかったと思いきや、しばらくいじくっていると、input/output errorとやらが出てしまった。

XFSの修復に必要なツールを入れる。

$ sudo apt-get install xfsprogs

とりあえず情報をみてみる。

$ sudo mount -r /dev/sdc6 /mnt
$ sudo xfs_info /mnt
(なんかいろいろ)

チェックしてみる。

$ sudo mount -r /dev/sdc6 /mnt
$ sudo xfs_check /dev/sdc6
ERROR: The filesystem has valuable metadata changes in a log which needs to
be replayed.  Mount the filesystem to replay the log, and unmount it before
re-running xfs_check.  If you are unable to mount the filesystem, then use
the xfs_repair -L option to destroy the log and attempt a repair.
Note that destroying the log may cause corruption -- please attempt a mount
of the filesystem before doing this.

メタデータがおかしい様子。
なにやらxfs_repairに-Lオプションをつけてログいじってしまえと言ってるのでやってみる。

$ sudo umount -l /mnt
$ sudo xfs_repair -L /dev/sdc6
Phase 1 - find and verify superblock...
Phase 2 - using internal log
- zero log...
ALERT: The filesystem has valuable metadata changes in a log which is being
destroyed because the -L option was used.
- scan filesystem freespace and inode maps...
- found root inode chunk
Phase 3 - for each AG...
- scan and clear agi unlinked lists...
- process known inodes and perform inode discovery...
- agno = 0
- agno = 1
とかいろいろでて完了。

その後、ファイルをいじくってみているが、とくに問題は起きてない様子。

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http://ysano.ysnet.org/archives/309/feed 2
雇用不安の中どう生きるか http://ysano.ysnet.org/archives/304 http://ysano.ysnet.org/archives/304#comments Sat, 31 Jan 2009 05:00:46 +0000 ysano http://ysano.ysnet.org/?p=304 派遣切りなどの問題について考えるときは、そもそもの新自由主義の本義について考えるとよい。

新自由主義、つまり経済においては競争原理にすべてゆだねるのを良しとする考え方、これを日本は受け入れてきたことになってる。非常にいびつな形ではあるのだが。

目指すべき社会は何かというと、Jobの意味での仕事の時間と、それ以外の時間を分離することにつきる。

今、社会は競争原理で動いているのだという意識が強すぎるのだ。新自由主義について再確認してほしい。それは経済面での競争、つまりJobなりBusinessなりの領域に限定された競争ゲームが本来の意味だったはずだ。

アメリカは精神的充足という面では全然ましだと思われる。

働く時間が少なく、プライベートの時間を大切にすることができる。NPOに対する活動が奨励されていたり、税制面でも優遇されている。週末には教会へ通うことができる。そしてこうした休息の後、ふたたび経済競争ゲームへと再参戦が可能なのである。

こうした社会的基盤とセットで生きるのが、新自由主義であったはずなのだ。なのにどこで誰がはき違えたのか知らないが、すべて競争でOK、という解釈になってしまった。しかも雇用流動化が一方通行ときてる。

あえて言おう。派遣切り、正社員リストラをする企業には正統性がある。新自由主義導入の時点で、企業は社員の人生を支える責任から大幅に免責されている。問題は企業以外のところが、新自由主義の意味を理解せず、行動を起こさなかったこと、政策を打ち出さなかったことにある。

終身雇用に人生をゆだねる社会に戻すのか、それとも新自由主義を経済以外の社会基盤まで広げていくのか、それが問われている。

天下りや渡りに対する批判が現実のものとなった場合、公務員ですら雇用の流動性が高まるのは自明なわけだが、そういう批判をする人に限って企業の雇用責任を問う!とか言ってたりするのでまた萎えるわけだが。

どうでもいいが、今の日本で生き抜けているのは、サブカルチャーにいる人たちのような気がする。この領域にいる人の生き方は、こうした状況に強い。彼らは日銭を稼ぐ生業をもちながらも、精神面での充足はその会社以外で達成されてい る。かつて彼らは企業体に人生を預けられない、社会性のない人間とされていた者たちであった。しかしその生き方は、人生の主軸を競争外に置くことができる 点で、新自由主義と非常に相性がよいのだ。

でもネット上だけの活動はだめね。セーフティーネットってのは、網。引っかかってじゃまくさい、めんどくさいしがらみを持つことと同じなんだから。

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http://ysano.ysnet.org/archives/304/feed 0