支付宝(Alipay:アリペイ)は WeChat Payと並ぶ、中国標準の決済アプリです。Tour Pass(ツアーパス)というミニプログラムのおかげで、日本のクレジットカードからチャージ可能となりました。条件次第では個人間送金もできるようです。
これまで、中国の銀行口座を持たないと利用できなかったのですが、2019年11月より、旅行者もTour Passという仕組みで利用可能となりました。
先日、中国(上海)旅行で支付宝(Alipay:アリペイ)Tour Pass(ツアーパス)を使ってみた経験をもとに、使い方と注意事項などをまとめておきます。
【2020年1月7日追記】Alipay、外国人向け「Tour Pass」を有料化 手数料5%
中国旅行前のAlipay Tour Passの準備手順
所要時間: 10分
中国旅行前のAlipay Tour Passの準備手順
- パスポートを用意する
最初のチャージの際に必要になります。
- SMS受信ができるスマホを用意する
SMSが受信さえできればいいので、日本にいるときに準備するなら、日本の番号で大丈夫です。
- クレジットカードを用意する
VisaやMastercardで大丈夫です。デビットカードもOKのようです。
が、ここで注意点。楽天カードは避けてください。突然Alipayが使えなくなる事があるようです。 - Alipayアプリをインストールする
Google PlayやAppstoreから、まずはインストールします。
- Alipay起動後、電話番号でSign upする
エリアコード「+81」と0を抜かした携帯番号で登録します。
- SMS認証をする
SMSを受信できれば何でも構いません。
- 国際版であることを確認( International version > Yesを選択する )
すると、旅行者用のTour Passという項目が使えるようになります。(もし出てこない場合は、MoreからTour Passを探します)
- Tour Passから中国元をAlipayにチャージする
Tour Passとうミニアプリからチャージします。額はとりあえず500とかで良いと思います。余っても90日後に返金されますのでご安心を。
(正確に言うと、上海銀行のデビットカード口座が作られ、そことリンクされます、が、あまり意識することはないでしょう) - カード及びパスポートを登録する
金額を指定した後、初回のみ、クレジットカード情報の登録と、パスポートの撮影が必要になります。
- 6桁の数字の支払いパスワードを登録する
QRコードを表示しようとすると、支払いパスワードを設定しないとだめだよと言われるので設定する。
この支払いパスワードは、Scanによる支払い中に求められるので、必ず覚えておいてください。
上記の手順で、旅行前にできる準備は完了です。
ただし、注意していただきたいのは、取り急ぎ楽天VISAだけは避けることです。
私の同行者は、楽天VISAでAlipay Tour Passを登録し、旅行の2日目の朝あたりまでは順調に決済できていました。
しかし昼過ぎに突然、使えなくなる現象が発生。3名中2名は使えていたのですが、楽天カードの彼だけ、使えなくなりました。(ただし、追加チャージだけはできたりする……)Alipayがあると現金を持ち歩く必要がないので、他の決済手段はありません。(現地ではVISAやMasterCardはほとんど使えません)もし同行者がいなかったら、大変なことになっていたと思います。
日本人なのに、突然上海銀行との取引が発生し、不審な使用履歴としてカードが一旦止まることは、普通のカード会社でも十分考えられます。その場合、センターに連絡し、確認が取れれば普通は解除されます。しかしなぜか楽天VISAの場合、少なくとも旅行中には解除してもらえなかったようです。
Alipayアプリの使い方メモ

Scan:店側やタクシー運転手側のQRコードをスキャンして、金額を確認し、取引します
Pay:あなたのバーコードやQRコードを、店舗側の金額確認後にスキャンさせて、支払います
Collect:金額を入力し、スキャンしてもらうことで、あなたの口座に送金される機能ですが、残念ながらTour Passでは使えないようです
Pocket:たまっているクーポンが表示されます
Tour Pass:旅行者専用機能で、クレジットカードからチャージすることができます
Money Tracker:取引履歴を見ることができます
More:その他にも様々なAlipay内アプリがあります
その他…個人間送金など


金融中心とかの都心部のコーヒー店などでは、Alipayと連携した、店舗アプリでしか注文できない店があったりします。そして、アプリ登録ではほぼ例外なく、SMS認証コードを受信できる必要がありますので、SIM選択の際は要注意です。

また、Tour Passの注意書きに、個人間送金が不可能、みたいなことが書いてありますが、できないのはお金を受け取ることのみではないかと思われます。つまり、現地の人のAlipayに対して送金することは可能です。(購入のためのアプリが登録できないときなどに、現地の人に代理購入をお願いするときなどに使いました)
画像のトランザクションログは、コーヒー店の店員の暁輝さんが、ショップのミニアプリがSMS受信できないため登録できず、注文できなくなっている哀れな日本人の代わりに、休憩室からもってきた自分のスマホから注文を入れた後、AlipayのCollectから「現金を徴収し現金を支払います」と、集金理由と金額を入力してQRコード生成してくれたので、それを読み取って、支払った記録です。
以上、Alipay Tour Passについてのメモでした。個人的経験を整理したものですが、誰かの役に立てばと。ご意見などありましたらコメント欄にお願いいたします。